小説『万寿子さんの庭』を読みました。
20歳の主人公・京子が、引っ越し先の隣人である78歳の万寿子と、対等な友人関係を築いていくお話。
私なら、きっと距離を置いてしまう、偏屈な万寿子さん。
それが、京子はなぜか気になって関わりを深めていき、物語が進む。
最後は、涙がこぼれていましたよ。
- 対等な人間関係を築くこと
- 老いるということ
こんなことを考えました。
本の紹介『万寿子さんの庭』
タイトル:万寿子さんの庭
著者:黒野伸一
出版社:小学館
出版年:2009.10.06
万寿子さんがいたから、泣ける、笑える。竹本京子、ハタチ。就職を機に引っ越した先で、変わり者のおばあさん万寿子に出逢った。半世紀を超える年齢差をものともせず、意外にも二人は仲良くなってゆくのだが…。
この小説の魅力は、登場人物が普通なこと
『万寿子さんの庭』の魅力は、登場人物がすぐそばにいそうな感じなことかな。
そして、主人公・京子が、若い頃の自信なさげな私と被ったことも感情移入しやすかったかも。
仕事で悩んだり、恋に悩んだりする日常。
それから、京子ちゃんの過去のこと。
そうかそうか・・・とうなずきながら、読めました。
万寿子さんとの関わり方は、「ちょっと大丈夫?京子ちゃん」と心配しながら。
でも、京子ちゃんと万寿子さんは一緒に買い物に行ったり、旅行に行く関係になっていくので「よかったね」と嬉しくなっていました。
それがね、最後は切ないお別れに・・・。
私は泣けてきましたよ。
ぶつかることを恐れていてはいけないね
私の場合は、年上の人が相手なら「立てなきゃ」と思って遠慮したり、職場の先輩なら若くても一歩引いたりします。
そのため、対等な友人関係を築くことが苦手。
京子ちゃんは「きっと彼女はいろいろな問題を抱えているのだろう。そう思うと、ふと優しい気持ちになった」と、万寿子さんと関わりを持っていきました。
私だって、いい大人です。
いろいろ事情を抱えているのだろう・・・と想像するでしょう。
でも、悪口を言われたり、意地悪をされるのが続くと、関わりを持つことをやめそうです。
人間関係が深まるのは、相手の本音が見えた時。
ぶつかることを恐れていてはいけないな~と思いましたよ。
そして、ちゃんと本音も伝えるようにしなきゃね。
今後の生き方も考えなきゃ
私は、今年50歳になります。
老いていく準備もしたほうがいいなと感じました。
部屋を片付けて、掃除もまめにしなきゃ!
体力もつけなきゃね。
やらなきゃいけないことがいっぱいあるな~。
それから、今を楽しむよ。
今、楽しいを積み重ねていったら、きっと心残りが少なくなりそうだもの。
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