ライトノベル『教室に並んだ背表紙』。
いいお話でした。
心に響く言葉がいっぱいで、沁みましたよ。
いい大人なのに、泣けました。
本の紹介『教室に並んだ背表紙』
- タイトル:教室に並んだ背表紙
- 著者:相沢沙呼
- 出版社:集英社
- 発売日:2020.12.04
寂しくて、迷ってしまったときは“物語”を読んで―。図書室を舞台に、“読書”との出会いで変わっていく少女たちの心模様を描く、全六篇の連作短編集。図書委員のあおいはある日、苦手な同級生を図書室で見かける。本に興味がないはずの彼女が、毎日来るのはなぜだろうと疑問を抱き…。「その背に指を伸ばして」。読書嫌いのあかねは、本を読まずに読書感想文の宿題を終わらせたい。偶然クラスメイトが捨てた下書きを見つけて、それを利用しようと奮闘するが…。「やさしいわたしの綴りかた」ほか、全六篇を収録。
結構、感情移入して読んでいました
私も、子供の頃は図書室で静かに本を読んでいるのが、大好きでした。
教室にいても、自分の席で本を読んでばかり。
クラスの子とおしゃべりしていても、話が合わないし、疲れてしまうので、一人で過ごすほうがラクでした。
何より、本を読んでいると、知らない世界が開けてくるようでワクワクするし、楽しかったのです。
あの頃の、不自由な中にあった、ほんの少しの幸せな時間を思い出して、純粋な気持ちがよみがえってきましたよ。
と言っても、この本に登場する女の子たちは、教室に居場所がなくなって図書室に出入りするようになります。
「人生詰んだ」と思い詰めるようになってしまうほどの苦境。
そんな彼女たちに寄り添う、司書のしおり先生の言葉が素敵でね~。
少女の視点と大人の視点の両方を味わいながら、読んでいました。
だからこそ、余計に心に響いたのかもしれません。
物語を読むのって、素敵。
心を揺さぶって、感性を磨くことができるから。
『教室に並んだ背表紙』は、少女だけでなく大人にこそ読んでほしいです。
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